【安全第一】空気清浄機の異音うるさい!原因は?自分でできる確認・安全な対処法
空気清浄機の異音、気になっていませんか?自分で安全に対処する方法を解説します
空気清浄機は、お部屋の空気をきれいにしてくれる快適な家電ですが、使い続けていると「キュルキュル」「カタカタ」「ゴー」といった異音が聞こえてくることがあります。運転音がうるさく感じたり、いつもと違う音に「故障かな?」と不安になったりすることもあるでしょう。
異音の原因によっては、簡単な確認やお手入れで解消できる場合があります。自分で対処できれば、修理にかかる費用を抑えることができるかもしれません。しかし、家電の内部を触る作業には感電や怪我のリスクも伴いますので、安全に十分配慮することが非常に重要です。
この記事では、空気清浄機から発生する異音の主な原因と、技術スキルに自信がない初心者の方でも安全に自分でできる確認方法や対処法について、具体的な手順を追って丁寧に解説します。
なぜ異音がする?空気清浄機の異音の主な原因
空気清浄機から異音が発生する場合、いくつかの原因が考えられます。自分で対処を始める前に、どのような原因が考えられるのかを知っておくことが大切です。
考えられる主な原因は以下の通りです。
- フィルターの汚れや目詰まり:
- 最も一般的な原因の一つです。集じんフィルターや脱臭フィルターにホコリや汚れが溜まると、空気を吸い込む力が弱まり、ファンへの負荷が増加したり、吸気音が大きくなったりすることがあります。運転モードによっては、フィルターの目詰まりが大きな音の原因となることもあります。
- ファン(送風ファン)への異物混入:
- 空気清浄機は空気を吸い込み、フィルターを通してきれいになった空気を送り出します。この送風を行うファンに、小さなゴミやホコリの塊、ペットの毛などが入り込んで回転部分に接触すると、「カタカタ」「カラカラ」といった接触音が鳴ることがあります。
- ファンの軸の汚れや摩耗:
- ファンが回転する軸部分にホコリが溜まったり、長年の使用による摩耗が進んだりすると、「キュルキュル」「キーキー」といった擦れるような音や高い音が発生することがあります。
- 本体内部のホコリの蓄積:
- フィルターでは取りきれなかった微細なホコリが本体内部、特にファン周辺に蓄積することも異音の原因になることがあります。
- 設置場所の問題:
- 本体が不安定な場所に置かれていたり、壁や家具に近すぎたりすると、振動音が響いたり、吸気口や吹き出し口が塞がれて空気の流れが悪くなり、運転音が大きくなったりすることがあります。
- 部品の緩みや破損:
- まれに、内部の部品が緩んでいたり、劣化・破損していたりする場合にも異音が発生することがあります。ただし、これは専門的な知識や技術が必要なケースが多いです。
- 故障:
- 上記以外にも、モーターや制御基板など、本体内部の電気部品の故障によって異音が発生することもあります。
異音の種類(カタカタ、キュルキュル、ゴーなど)や、特定の状況(運転開始時、特定のモード、風量設定時など)で音が大きくなるかを観察しておくと、原因を特定する手がかりになります。
自分でできる!異音を解消するための安全な確認と対処手順
異音の原因として可能性が高い、フィルターの汚れやファンへの異物混入、本体内部のホコリなどは、自分で安全に確認し、対処できる場合があります。
ただし、繰り返しますが安全対策は最優先です。家電の内部を触る前に、必ず以下の手順と注意点を守ってください。
必要なもの:
- 取扱説明書(お使いの機種のものを準備してください)
- 掃除機(細ノズルやブラシ付きノズルがあると便利です)
- 懐中電灯
- ピンセット(細いもの、異物除去用)
- マイクロファイバークロスなどの柔らかい布
- 安全対策として推奨:ゴム手袋または絶縁手袋
安全な確認・対処手順:
ステップ1:必ず電源を切ってコンセントを抜く!
- これが最も重要です。作業を始める前に、必ず本体の電源ボタンを切り、壁のコンセントから電源プラグをしっかりと抜いてください。 抜いたプラグは、誤って差し込まないように安全な場所に置いておきましょう。感電を防ぐための絶対に必要な手順です。
ステップ2:しばらく時間をおく
- 電源を切り、コンセントを抜いた後も、本体内部に電気が残っている場合があります。安全のため、5分から10分程度、時間をおいてから作業を開始してください。
ステップ3:設置場所を確認する
- 本体が壁や家具に近すぎて、吸気口や吹き出し口を塞いでいないか確認してください。取扱説明書に記載されている必要な設置スペース(通常、壁から20cm以上など)を確保しましょう。不安定な場所に設置されている場合は、平らで安定した場所に移動させてください。
ステップ4:フィルターの状態を確認し、清掃する
- 空気清浄機はフィルターのメンテナンスが欠かせません。取扱説明書に従って、フィルターカバーを開け、フィルターを取り出してください。
- 集じんフィルター(HEPAフィルターなど): 表面にホコリが溜まっている場合は、掃除機のブラシノズルなどを使って優しく吸い取ってください。強く擦るとフィルターを傷める可能性があるので注意が必要です。水洗い不可のフィルターが多いので、必ず取扱説明書を確認してください。
- 脱臭フィルター(活性炭フィルターなど): こちらも掃除機でホコリを吸い取れるタイプが多いです。取扱説明書で清掃方法を確認してください。
- プレフィルター: 大きなホコリやペットの毛を受けるフィルターです。こちらは水洗い可能な機種が多いですが、取扱説明書を確認し、ホコリを掃除機で吸うか、指示があれば水洗いして、十分に乾燥させてから本体に戻してください。生乾きのまま戻すとカビの原因になります。
- フィルターがひどく汚れている、破損している、交換時期を過ぎている場合は、新しいものに交換することも検討してください。フィルターの目詰まりが解消されると、異音が改善されることがあります。
ステップ5:本体内部やファン周辺のホコリを確認・清掃する(特に注意が必要!)
- フィルターを取り外した本体内部、特に空気が通過する経路やファン周辺にホコリが溜まっていないか確認します。
- 吸気口・吹き出し口: 外側から掃除機の細ノズルなどでホコリを吸い取ります。
- 本体内部(ファン周辺):
- 機種によってはファンが露出している部分がある、または簡単なカバーを外すことでアクセスできる場合があります。取扱説明書で、どこまで自分で清掃・分解して良いか必ず確認してください。 メーカーによってはファン部分の分解・清掃を推奨していない場合や、分解すると保証対象外となる場合があります。
- ファンが確認できる場合は、懐中電灯で内部を照らしながら、 ファンやその周辺に異物(クリップ、ヘアピン、大きなホコリの塊など)が入り込んでいないか慎重に目視で確認してください。
- 異物が見つかった場合は、電源が完全に切れていることを再確認し、ゴム手袋などをして、 ピンセットなどを使ってゆっくりと、他の部品を傷つけないように取り除いてください。
- ファン本体や軸周辺のホコリは、掃除機の細ノズルで優しく吸い取ります。ファンに指を触れたり、無理に回転させたりすることは避けてください。
- 分解が必要な場合は、必ず取扱説明書の手順に従って、適切なドライバーを使用してください。 無理にこじ開けたり、合わないドライバーを使ったりすると、ネジ山を潰したり本体を破損させたりする可能性があります。分解に自信がない場合は、この作業は行わない方が安全です。
ステップ6:元通りに組み立て、動作を確認する
- 清掃が終わったら、取り外した部品やフィルターを元の通りに正確に組み立てます。ネジやカバーはしっかりと取り付けましょう。
- コンセントに電源プラグを差し込み、本体の電源を入れます。通常運転で異音が解消されたか確認してください。
安全に関する特に重要な注意点:絶対守ってください!
自分で空気清浄機の確認や清掃を行う際に、特に注意していただきたい安全上のポイントを再度まとめておきます。ご自身の安全のため、これらの点は必ず守ってください。
- 感電の危険!: 作業前には必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。濡れた手でプラグや本体に触れるのは絶対に避けてください。
- 内部部品への接触: 本体内部には、感電の危険がある部分や、回転するファンなど怪我をする恐れがある部分があります。取扱説明書で指示されている箇所以外は、安易に触らないでください。
- 分解は慎重に: 取扱説明書に分解手順が記載されていない場合、無理な分解は本体の破損や故障の原因となるだけでなく、感電のリスクを高めます。また、分解によりメーカー保証が無効になる可能性もあります。
- 清掃方法: 本体内部やフィルターの清掃には、掃除機や乾いた柔らかい布を使用してください。洗剤やアルコール、水などは、故障や火災の原因となるため、指定されていない限り使用しないでください。
- 異物除去: ファンに絡まった異物などを取り除く際は、手袋を着用し、ピンセットなどの道具を慎重に使用してください。指や鋭利なものを無理に差し込むと、怪我や本体の破損につながります。
- 異常を感じたら: 作業中に本体内部で焦げ臭いニオイがする、発熱している、内部部品が破損しているなど、異常を発見した場合は、すぐに作業を中止してください。
自分で対処できない場合や、それでも異音が解消しない場合は?
上記の手順で異音の原因が特定できなかったり、清掃しても改善しなかったりする場合、あるいは分解が必要な複雑な原因が考えられる場合は、無理に自分で修理を続けず、専門家への依頼を検討しましょう。
- メーカーのサポートセンターに問い合わせる: まずは購入したメーカーのサポートセンターに連絡し、症状を伝えてアドバイスを求めるのが良いでしょう。保証期間内であれば無償修理を受けられる場合もあります。
- 家電修理業者に依頼する: メーカーのサポート期間が過ぎている場合や、他の業者に依頼したい場合は、地域の家電修理業者に相談することも可能です。
- 買い替えを検討する: 修理費用が高額になる場合や、製品が古い場合は、新しい空気清浄機への買い替えも選択肢の一つです。最近の機種は省エネ性能も向上しており、長期的に見るとお得になる場合もあります。
修理を業者に依頼する場合の費用について
空気清浄機の修理費用は、原因や部品代、依頼する業者によって大きく異なります。一般的には、出張料、診断料、部品代、技術料(工賃)などがかかります。簡単な修理や部品交換であれば数千円〜1万円台で済むこともありますが、主要部品の交換や複雑な修理になると1万円台後半から数万円かかることもあります。
複数の業者から見積もりを取り、内容をよく確認することが大切です。「診断料はかかるのか」「見積もり後のキャンセルは可能か」「保証期間はどれくらいか」などを事前に確認しておきましょう。
まとめ
空気清浄機から発生する異音は、フィルターの汚れや本体内部のホコリ、ファンへの異物混入など、比較的簡単な原因によるものが多くあります。安全対策をしっかりと行えば、自分で原因を確認し、簡単な清掃や異物除去で異音を解消できる可能性は十分にあります。
ご紹介した手順の中で、特に「電源プラグを抜く」「時間をおく」「取扱説明書を確認する」といった安全に関する点は、ご自身の安全のために必ず守ってください。また、本体の分解が必要な場合や、原因が特定できない、自分で対処するのが難しいと感じた場合は、無理せず専門家(メーカーや修理業者)に相談することが賢明です。
正しくお手入れし、安全に適切な対処を行うことで、空気清浄機を快適に使い続け、無駄な出費を抑えることにつながります。